私には不思議な力があるの。それはね夢に出てきたことが当たるということ…。


─────十年前。
「ん゛ーん゛ー」

私は勢いよく目を開け体を起こす。そして呼吸が荒いことに気づく。

「う〜何〜?この前からおんなじ夢見てるような気がする…。」

そう言いながら体を起こす。そう。この前から知らない人が誰かに追いかけられて殺されてしまう夢を見ている。
しかもそれがリアルな感覚として。



私はベッドから降りてお母さんのいるキッチンへと足を進める。そしてお母さんの側へと寄っていく。

「ママ、変な夢見た。」


「変な夢?どんな?」