ここから見ていた風景




「じゃぁ行ってくるね…」
「うん。頑張ってね」
「ありがと…芽衣」

芽衣にそう言って
夜の12時ちょうどに植田の部屋に向かう

約束通り12時にきた
3回ノックする

「私です」

返事がないので少し心配になったが
植田が扉を開けて出てきた

「…大智いるけど…大丈夫?」
「え…私はいいけど…」
「あっ俺トイレ行ってくるわ」

気を利かせた大智は部屋から出ていってしまった

「…あのね植田…私言わなきゃいけないことがあるの」
「…ぅん」
「実は…」

自然と目が充血してくる

「…っ…」
「どうした!?お腹痛いのか?」
「…ごめんなさい…」
「…え…」

植田の動きが止まる
部屋が静かになる