今俺の右ポケットにはさっき買った
あのネックレスが入っている

「………」

今渡せばクラスの奴らにはばれない
でもポケットに入れた手が動かない

「……んでだよ…」
「以外だな……」
「は?」

和輝の言葉に目を見開く

「だって大智の事だから簡単に渡すと思ってた」
「意外と無理なんだよ…」
情けねー…

「石月食べる?」
「…あ…麻彩か…」
「何よ食べないの?」
「いや…食べるけど…」

そういえば知らぬ間に麻彩って
呼んじゃってるや(笑)

「あっ麻彩食べ過ぎだよ」
「だってミラクルベリーチップス好きなんだもん」
「麻彩…今なんて…」
「ミラクルベリーチップス」

俺は紫色のチップスを持っていた
なんだこのチップスはと思っていたが
まさかベリーのチップスだったとは…

「大智食べないの?」
「…ぇ…食べるよ…」

芽衣が目を輝かせてこっちを見る

ゴクリ
「…い…いただきます」

男は度胸だ!
バクリ

「…う…」
「大智まずい!?」

あまりのまずさに声が出ないので
コクコクと頷く

「ほらぁ麻彩は味覚おかしいんだよ」
「えー普通だよー」

俺は実験台かよ!
てかこんなことより早くあれを
渡さねぇと