ここから見ていた風景




「大智っちょっと…いい?」
「…ごめん…雪に用があるから」

なんで雪美ちゃんが先なの?
私はわざわざ来たのに…
やっぱり雪美ちゃんが言った事

「芽衣?」
「返す……」
「えっ?」

大智がお礼にって言ってくれた
シルバーのリングを渡す

「何で?気に入らなかった?」
「違うっ!!雪美ちゃんと同じ物
 なんていらないっ」
「ど…どういうことだ?」
「そんなこと私が聞きたいよっ」
「とにかく落ち着けよ」
「何よっ私にかまう暇があるなら
 雪美ちゃんとこに行けば!?」
「芽衣っ」

私の腕を強く掴む
その腕を私は必死に振りほどく

「いい加減にしてよっ
 私の事うざいんでしょ!?」
「えっ?」
「私も大智のことうざかったのっ
 だからもう二度と私に近づかないで」