スーパーニート★パラダイス


知らなかった。

劇団のシナリオ係とコンビニで賞の発表を立ち読みした時、その受賞作品がどれだけの想いを込めて書き上げたられた作品だったか、多喜也には知る由も無かった。

「もう卒業の時期だったから、ギリギリセーフだって私、舞い上がっちゃって……発表された雑誌“文芸時代”を買って家に帰ったんです」