「実家に帰って惣菜屋の手伝い、かな…。活気の無い商店街だから、いつ潰れるかもしれないけど…」 そう言って、ついに彼女は手元のボストンバックを持ち上げる。 「それじゃあ……元気でね」 「理衣奈(りいな)ッ!」 彼女が背中を向けた時、青年は一歩玄関へと、彼女へと踏み出す。 引き戸を開けようとする彼女の手が止まった。