今まで居たブースとは違ってそこは一人用。 テーブルの上には紙が一枚。 「うわー、なにをするきさまらー!」 男は手を離そうとするが、多喜也は必死に男の手を握ってその場に留まらせる。 咲花はテーブルに置かれている一枚の紙を凝視する。 太い線でいくつかの四角形が形作られ、さらにその一つ一つの四角形の枠の中には世界が形成されている。 それはマンガだった。