「できたッ!」 台所で咲花の声が響く。 多喜也が台所の様子を見ようと立ち上がった時には、咲花が皿と水の入ったコップを両手に持って居間に飛び出して来ていた。 トンとテーブルにカレーと水が置かれる。 「ほら、食べな」 多喜也が少女の身をゆっくりと起こしてやる。