夜の闇が包む住宅街を、買い物袋を提げた多喜也は歩いていた。 結局、夕方の買出しでは肝心のカレールーを買い忘れていたので再び近くのスーパーまで買いに出る事となった。 家では腹を空かせた咲花がカレールーの到着を待っているに違いない、と多喜也は少々急ぎ足で歩を進める。