「ねぇ、あんたの髪…」 「夏って呼んで」 「…夏……の髪ってさ、地毛?」 「うん地毛 よく訊かれる」 少し笑いながら彼は答えた。 鮮やかなオレンジ色の髪。 それは誰が見ても驚くほどに綺麗だ。 「死んだ母親と同じ」 「…そう」 それを聞いて、私と同じだと思った。 私も両親がいない。 小さい頃に死んだ。 でもあえてそれ以上何も言わなかった。 こんな他人に言ったところでどうなる。 そう思ってしまうほどに私は歪んでいた。