瑞希くんと日曜日に出掛けてから
数日がたった。

私は、なるべく瑞希くんに会わないようにした。
会っちゃったら…"好き"がもっと大きくなりそうだったから…。

でも、私が瑞希くんのことを避けてるってことに
楓が気づいたみたいで…なんで避けてるのか聞いてきた…。

「そっか。そういうこと…」

「うん…。」

「でも、『これ以上好きにならないようにするために避ける』って、間違ってると思う!」

「…なんか、いつになくはっきり言うね…。」

楓は、いつもなんでもはっきり言う性格だけど…
こんなに人のことに関してはっきり言う楓を見たのは
初めてだった。

「だって…これぐらい言わなきゃわかんないでしょ!?」

「わからないもなにもないよ…。
瑞希くんには、好きな人がいるんだよ?
だからー」

「真桜は諦めるの?」

「うん…。」

やだ…、諦めたくないよ…。

「でも、告ってもいないんでしょ?」

「…瑞希くんのこと…困らせたくないもん…。」

そう、私が告っても…困らせるだけ…。
だから、私は…諦めるの…。

「告らないより、告ったほうがいいと思うっ!!」

「無理だよ…」

「真桜っ!!」