「ここ♪」

「うわぁ、すごいっ!!」

私が見たものは、満開の桜だった。

「気にいった?」

「うん♪」

「よかった。」

「…ねぇ、瑞希くん…?」

「ん?」

「もしかして…、毎日見にきてたの…?」

私は、ふとした疑問を聞いてみた。

そんなことないって、思ってても…
聞けずにはいられなかった。

「っ!!」

「!」

瑞希くんの顔がみるみるうちに
真っ赤になった。

「…そうだよ。毎日、見にきてた…。
満開の桜を…、真桜に見せたかったから…。」

その言葉を聞いて、私の顔も赤くなるのがわかった。

ねぇ、瑞希くん。
私…、期待しちゃってもいいの…?
瑞希くんも…、私のこと…好きって…。

ん?!"も"!?
ってことは…、私…瑞希くんのことが…好きなの?

…ううん。
本当は…、わかってたよ…。
私…、瑞希くんのこと…好きなんだ…。
優しい瑞希くんが…大好き…。