後ろから恭がついてきてくれているのが分かる。 どうしよう。 なんて言おう。 歌帆はなんて言ったのかな? 「秋の風って気持ちいいな。」 「うん、そだね。」 恭の横顔を見た。 あの時より少しまた大人っぽい。 でも、そんな恭を独占できるのは玲未なんだ。 「あのね…。」 私は切り出した。 期待なんてさらさらしてない。 でも、私の気持ちを聞いて下さい。