「みんながいるとこじゃ無理。」
まだ少し弱い私を許してね…。
「分かった。じゃ、村瀬くんと友達の立川くんを連れだそうか。」
うん、それなら大丈夫かも。
「ありがとう。千春。」
私は半年前の歌帆の告白を思い出した。
あの時は歌帆だったけど今度は私がするよ…。
「村瀬くん、立川くん、ちょっといい?」
こうしているうちに千春が2人を呼んできた。
「武山さん、何?」
恭が小首を傾げる。
私は思い切ってやっと言えた。
「恭…。あの、話したいことある。」
心臓がバクバク。
立川くんが気にかけてくれた。
「藤野と外行ってこいよ。」
「おお。」
案外いいやつな立川くん。
でも私に余裕なんかなかった。
「行こ。」



