祈るように・・・



顔を上げた歌帆の目は充血してた。


机に目をやると濡れている。


「好きな人がいるらしい。」


「…え。」



結構予想してた展開なはずだけど傷ついた私がいた。


私は何がしたいんだ。

ほっとするところじゃないのか…?


何で傷ついてるの…?


「好きな人…?でも優衣は違うって…。」


「うん。優衣じゃないよ…。」


歌帆…。

頑張ったね…。


「知ってるの…?恭の好きな人。」




「うん。…だよ。」


大事な部分が聞こえなかった。

それは神様のいたずらですか…?