祈るように・・・



いつもの道…。


15分はかかる。


でも、昨日のことで胸も頭もいっぱいだった。


私は何時になっても弱い私のまま…。


ガラガラ――


教室のドアを開ける。

真っ先に私が見たのは、


うつぶせの歌帆…。


自分の席にドサッと鞄を置くと駆け寄って行った。


「歌帆…昨日のことだけど…。」


私は言いにくいよ…。
でも、届くように…。

歌帆に声をかけた。