祈るように・・・

あれからまた少し時は流れた。


2011 3.10

昨日は三年生の卒業式で恭と話す機会はなかった。


でも今日は普通に六時間授業のためまたこの席で勉強する。

そして、私たちを見つめている一人に気がついた。


望だ。

睨んでいるのが分かる。

「なんで、望ってこっち見てんの?」


恭は何にも知らない。
自覚してないんだ。
「なんでって恭のこと好きだからでしょ」

私が言ったことに驚いた顔をした。

最初はモテることを鼻にかけている奴だと思っていた。

やっぱりしゃべらないと分からないんだ。