祈るように・・・




「優衣じゃねえよ。」



「じゃあ、誰...?あ!でも、やっぱりいい。」





私は聞きそうになってあわてて手で口を押さえた。



ここで、恭が嘘をついたとしたら...?




私だけまじめに答えてバカみたい...。



「やっぱりいいって何なんだよ。」


「だって...。」



私は耳を両手でふさいだ。



聞きたくない...完全に失恋だもん。