「俺、ちょっと心配でさ。」
「心配って何が?あ、私が叫んだから?」
やっぱり、叫ぶと頭がおかしい子に思われるのか...。
なるほど。
「違う。その、恭と仲いいから...。好きとか。」
橙夜くんは照れながら頭をぽりぽりかいた。
「なんで...?そんなんじゃないよ。だって、どっちかというと苦手かな。」
「そう、なのか?...よかった。」
橙夜くんはそういったけど何で?
よかったってどういうことだろ...?
私がこの言葉の意味を知るのはもう少し先のことになる。
「橙夜く-ん!!」
「あ、はーい。なんだろ?」
橙夜くんは女子に呼ばれて走っていった。
人気ありすぎだよね...。



