****** 翌日、私は朝から上機嫌でルンルンだった。 昨日の事がずっと頭にあって、にやけが止まらない。 「お前、顔キモいぞ。」 隣の瞬が、冷ややかな瞳で私を見る。 「キモくても別にいいもん!」 今の私は、瞬の暴言さえも気にならない。 それほど、上機嫌だった。 ホームルームが終わり、私は野球部の部室へ向かう。 廊下を歩いていると、声をかけられた。 「あのっ!!…佐久間のぞみ先輩ですよね?」