やっぱり、好きだ。

 
 「いえ、戻ってきます。ちょっとそこまで行くだけなので」

 「ふーん?? じゃあ、気をつけてな」

 青山くんは、少しだけ首を傾げるも、テスト問題作りを再開した。

 「はい。 行ってきます」

 急いで学校を出て、駐輪場に駆け込むと、自転車のかごに鞄を押し込み、勢いよくペダルを踏み込んだ。

 やっぱり、みんなにも青山先生にもお礼がしたい。

 この辺にお菓子屋さんとかないかなぁ。あ、カード利くかなぁ。というか、何人分いるんだろう??

 キョロキョロ辺りを見回しながら自転車を漕ぐ事、数分。ケーキ屋さんらしきお店を発見。

 お店の前に自転車を止め、中に入ると、おいしそうな洋菓子並んでいた。

 たくさん種類があるお菓子の中で、個包装でなるべく重くないもの・・・と吟味した結果、無難で嫌いな人が少ないだろうシュークリームとエクレアにしようと決定。

 レジの方を見ると【カード使用OK】のプレートが立てかけられていた為、迷わず大量購入。足りなかったりしたら嫌だし。

 しかし、大量買いしたシュークリームとエクレア、さほど軽くもない上に嵩張ってしまった。

 自転車のかごと両ハンドルに大きな紙袋をぶらさげ、全速力で学校に戻った。