やっぱり、好きだ。


 「あとは俺が作る。サヤ子の作ったテストに応用問題くっつければ終わりだから。ありがとな」

 青山くんが笑いながらポンポンと私の頭を撫でた。

 「・・・それ、何分位かかりますか??」

 「サヤ子の作ったヤツの手直しも入れて・・・10分くらいかな」

 さすが青山くん。10分でサクっと作れちゃうんだ。

 ・・・10分かぁ。うん、行けそうだ。

 「分かりました!! 10分以内に戻ります!!」

 席を立ち、鞄を鷲掴むと、

 「え?? どこに?? つか、帰っていいよ。もう粗方試験プリ出来てるし」

 急ぐ私を青山くんがキョトンとしながら見上げた。

 どこ・・・この辺あんまりまだ土地勘ないんだよな。

 でも、何かしらあるっしょ。