そりゃそうだ。手伝うって言ったって、私、保健室教員じゃん。
どうやって数学のテスト問題を作るって言うんだ。
「んー。じゅあ、パソコン保健室に持ってくか。教務室でサヤ子先生に手伝ってもらってると他の先生方に色々言われそうだし」
青山くんが唸りながら、人差指で鼻の頭をポリポリ掻いた。
私、何かお手伝い出来る事あるんだ。良かった。 でも
「別に教務室でも大丈夫じゃないですか??」
「安田とかに何で手伝ってるのか聞かれたらなんて答えるの?? 生徒との秘密任務バラしちゃうの??」
確かに・・・。青山くんの仰る通りだ。
「じゃあ、先に保健室戻ってます。生徒も待ってますし。みなさん、今日は本当に本当にありがとうございました!! みなさんに寄付してらったものは、後で全部持ち運びますので!!」
もう一度頭を下げて、持てるだけの制服や教科書を持って保健室に戻った。



