やっぱり、好きだ。

 目を開けるとそこにはサヤ子の顔があって、俺から唇を離すサヤ子と目が合った。

 「・・・うわぁぁぁぁあああ!! 寝たんじゃなかったの??!」

  悲鳴をあげながら後ずさるサヤ子。

 「うるさいよ、サヤ子。・・・何寝込み襲ってんの??」

 俺と距離を置こうとするサヤ子の腕を掴み、自分の方に引き寄せる。

 「・・・イヤ・・・練習しようかと・・・」

 恥ずかしいのか、布団の中に潜ってしまったサヤ子。

 ・・・練習って。じゃあ目開けなきゃよかったじゃん。

 「もっとする??」

 わざと布団を捲り上げて、サヤ子の顔を見ようとすると、

 「ッッツ!!」

 咄嗟にサヤ子が顔を背けた。

 サヤ子の頭を撫でると、頭皮が熱くなっていて、サヤ子の体温が上がってるのが分かるくらい、サヤ子の周りの布団の温度が高い。

 恥ずかしさの余り、悶絶するサヤ子をいじめたくなった。

 「あんまり焦らすとまた浮気しちゃうよーん」

 笑いながら冗談を言った・・・つもりだった。

 『グスッ』サヤ子の鼻を啜る音が聞こえた。






 「・・・・・・しよう、翔太」

 サヤ子が俺のTシャツを握った。