「翔太、電気消すよ??」
「うん」
サヤ子が風呂から上がり、俺も風呂に入り、そのあとまた喋り倒してもう2時を回っていた。
それぞれのベッドに潜り、寝ようとしたけど、
「・・・サヤ子、そっち行ってもいい?? ・・・何もしないから」
どうしても1人で寝たくなかった。サヤ子の匂いや温もりを感じながら眠りたい。
「・・・うん」
サヤ子は一瞬戸惑いを見せながらも、身体をずらして俺のスペースを空けてくれた。
サヤ子のベッドに入り、サヤ子をそっと抱きしめる。
・・・そして後悔。
これ、まじで拷問。・・・って、自ら招いた拷問だけど。
やっぱダメなの?? これ以上しちゃダメなのか??
「サヤ子・・・ダメ??」
「え?? ・・・ダメってゆーか・・・ちょっと、本当にもうちょっとだけ待って」
「・・・だよな。ごめん、おやすみ」
あぁ、もうふて寝するしかない。ぎゅうっと目を瞑り、欲求に耐える。
何でこんな事に・・・って俺のせいだし。
「・・・翔太」
サヤ子の声が聞こえる。
「・・・」
が、返事をせずに寝たフリを決め込む。
「寝た??」
「・・・」
もう寝かせて。これ以上起きてるとしたくなるっしょ。
俺が眠ってしまったと思い込んでいるサヤ子が、
「好きだよ、翔太」
と呟くと、俺の唇に何かが当たった。



