『でもよかったな、翔太』
「うん。サヤ子、勘違い激しいし鈍感だからマジ苦労したし」
『ハァ?? ナニイッテンノ?? コノウンコヤロウ』
この祝福和やか空気の会話の中を、リサが割って入る。
チンカスからウンコヤロウになってるし。
『ゼンブ ショウタノセイデショ!! サヤコハ イママデ ダレカカラノ コウイヲウケテモ “カンチガイシチャイケナイ” ッテオモッテイタンダカラ!! ソウサセタノ、アンタデショーガ!!』
キレながらこんなに日本語が出てくるリサは、きっとものすごく日本語勉強しているんだろうな。・・・つーか、そうじゃなくて・・・。
「・・・そっか、俺まじでバカ」
本当にバカだ。
サヤ子は、勘違いしない様に鈍感になるしかなかったんだ・・・。
『ワカレバイイヨ ジャア』
――――プ。
・・・本当に俺の周りの人間は、電話の切り方が雑。



