やっぱり、好きだ。


 「・・・それ、どうやって口に入れるの??」

 すかさず突っ込まれるし。流石サヤ子。

 「は?? 余裕ですけど」

 後悔がやけくそに変わり、強引にパスタを口に運んだ。・・・事をやはり後悔する。

 口の中いっぱい過ぎて、まず咀嚼困難。故に飲み込めない。

 そんな俺を見て『ニヤリ』と笑ったサヤ子は、ここぞとばかりに鞄からデジカメを取り出しシャッターを押した。サヤ子、爆笑。

 「翔太・・・、私、すっごい楽しい。こんな事言うと、私の人間性を疑われ兼ねないんだけど・・・翔太が後悔してくれた事、なんか嬉しかったりする」

 大好きな人が、目の前でこんなに可愛い事を言っているのに、何故俺の口はパスタでいっぱいなんだろう。

  情けなくて、情けなくて、 すげぇ楽しい。