やっぱり、好きだ。

 






 あの後、サヤ子たちと合流して夕食を食って解散した。

 サラさんの家に帰ってお風呂に入り終わったサヤ子は今、目の前で今日撮った写真を眺めて笑っている。

 ・・・どう話を切りだそう??

 「・・・サヤ子」

 「うん??」

 呼んだはいいが、完全なる見切り発車。何を言えば良いのか分からない。

 「・・・サヤ子」

 「なに??」

 「・・・俺、サヤ子が好きだ」


 うっかり謝る前に告ってしまった。

 「・・・どうしたの?? なんか、告白っぽく聞こえるからビックリするじゃん」

 困りながら笑うサヤ子。

 「・・・告白したんだよ、今」

 「青山くんには何人彼女が必要なんですかねー」

 サヤ子は呆れながら、またデジカメを見始めた。

 「1人だけ。サヤ子だけ」

  「・・・青山くん、お酒飲んだ??」

 「飲んでない」

 「・・・・・・」

 サヤ子の眉間に皺が入る。

 「青山くん、今の冗談は全然面白くないよ」

 「冗談なんかじゃないよ」

 「・・・・・・」

 『はぁ』サヤ子は溜息を吐いてデジカメをテーブルに置くと、俺の正面に来た。

  「冗談じゃないなら何なんですか??」

 サヤ子が不快感を露わにした。

 「本気だよ」

 サヤ子の目を見つめる。

  「じゃあ、私の事が本気なら、桜井先生は何??」

 「別れた。瑠美とは別れたんだ」