やっぱり、好きだ。


 「え??」

  驚くサヤ子を尻目に右手でカメラをSET。

 「サヤ子、3・2・1」

 シャッターを押し、撮れた画像を2人で覗く。

 「・・・消して下さい」

 写された画像には、キメ顔で笑う俺と真っ赤な顔でキョドるサヤ子がいた。

  「サヤ子、何このビックリ顔。てゆーか、今敬語使わなかった??」

  「気のせい。早く消して」

 「無ー理ー」

 デジカメを奪おうとするサヤ子に届かない様に、右手を高く上げるも、諦めの悪いサヤ子は俺をくすぐってでも、無理矢理デジカメを取り上げようとした。

 ・・・ばかめ。

 「俺が力でサヤ子に負けると思ってんの??」

  逆にサヤ子をくすぐり返す。

 「ひょーッッ!!」

 異国の地で奇声をあげ、悶絶するサヤ子。

 ヤバイ、楽しすぎる。