「サヤ子」
「青山くん、3・2・1」
サヤ子を呼ぶと、サヤ子は突然カウントをしたかと思えばシャッターを押した。
「はは。青山くん、素だし。笑うか変顔するかカッコつけるかすればいいのに」
サヤ子が笑いながら撮った画像を俺に見せた。
デジカメを覗くと、なんとも言えない表情の俺が写っていた。
「・・・消去。」
サヤ子からデジカメを取り上げて画像を消す。
「あ!! あーあ、消しちゃった。森田くんとリサにも見せようと思ってたのに」
サヤ子が残念そうに肩を落とした。
・・・俺もサヤ子の写真欲しいな。
肩に掛けていた鞄から自分のデジカメを取り出し、左手をサヤ子の肩に回した。



