やっぱり、好きだ。

 
 「ハロー、アイム ショータ」

  完全なカタカナ英語を、思い切りよくサラさんにぶっ放す。

 「YOU ARE NOT TO WASTE MY ASSIST」

 サラさんが俺の背中を『パシッ』と叩いた。

 ・・・何?? あー、なんで俺、英語出来ないんだよ。サラさんの英語、分かんねーよ。

 「何の事??」

 サラさんの英語を聞き取ったサヤ子が、不思議そうな顔を俺に向けた。

 「サラさん、なんて??」

 「『私のアシスト、無駄にしないでよ』って」

 やっぱり空いてる部屋がないとか、嘘だったんだ。

  全く英語喋れないくせに、勢いでサラさんに駆け寄る。

 「ユーアー ライヤー バット サンキュー ソー マッチ・・・ワット ディジュー ノーティスドゥ??」

 知ってる英語を懸命に並べてみたが、上手いことサラさんには伝わらず、首をかしげるサラさん。

 「あ!! プリーズ ウェイト!!」

  現代の携帯には翻訳っていう便利な機能があるではないか!!

 『嘘、上手ですね。でも本当にありがとう。なんで気付いたんですか??』

 ポケットから携帯を引き抜き、 急いで打ち込み、翻訳して携帯の画面をサラさんに見せる。