やっぱり、好きだ。

 
 「サヤ子の伝説はまだまだあんだよ」

 「聞きたい、聞きたい」

  前のめりの安田。サヤ子、サヤ子の知らないとこで笑い取ってゴメンよ。

 「サヤ子、英語好きじゃん?? で、高校受験まで1ヶ月を切った頃、リブに突然『黄色人種飽きました』ていう理解不能の宣言したらしくて・・・」

  「もー。何ソレ」

 「その頃の女子って、ギャル化に命かけ始めるじゃん。なのにサヤ子は外人になろうとしたらしくてさぁ。なれるわけねぇのに。で、普通やるとしたら、鼻にシャドー入れて鼻高く見せたりとかじゃん」

 「うんうん」

 「サヤ子は眉毛全部抜いて目の近くに眉毛書いたらしいよ」

 「・・・まぁ、外人って眉と目の間の距離近いもんね・・・もー、息出来ない」

  笑いすぎて呼吸困難な安田。