やっぱり、好きだ。


 「今日、月曜ですけど」

 しかし、つい最近まで青春しまくっていた安田は、別に恥ずかしいとは思わないらしく、『今ここでして下さいよ』くらいのテンションだ。

 「安田、この前まで大学生だったろ。毎日合コンしてたっしょ。曜日とか気にすんなよ。明日の仕事なんか若さと気合で乗り切れって!!」

 『 早く行くぞ!!』とばかりに、テンション低めの安田のケツを『バシッ』と叩いた。だって、酒の力がなければ喋れる気がしない。

 「もー。この先輩めんどくさい」

 安田はダルさを全面に押し出しながらも、しぶしぶ自分の鞄を持った。

 明らかにウザそうな顔をされたが、気にしない。つーか、敢えて気に止めない。そして空気だって読む気なし。

 「じゃ、行くべ」

 安田の肩を『ガシッ』と勝手に組む。

 「いつから仲良しになったんだっつーの」

 そんな安田の言葉も聞こえなかった事にして、そのまま学校を出ると、渋ーい顔の安田を飲み屋まで引きずった。