やっぱり、好きだ。

 
 「久々に会って1発目の言葉がそれかよ、2人共。つーか、注文するの面倒だから、コース料理にしといたよ。飲み物だけ決めて」

 森田は呆れながら、俺らにドリンクメニューを手渡した。

 森田が色々仕切ってくれて助かる。

 森田に促されるまま、サヤ子と飲み物を注文し3人で再会を乾杯。

 「サヤちゃん、キレイになったね。翔太は・・・相変わらずだな」

 森田が、サヤ子には微笑み、俺にはしょっぱい表情をしてみせた。

 そういえば、森田も昔サヤ子の事が好きだったんだよな。

 俺が邪魔したんだけど。てゆーか俺、その事について謝ってないじゃん。

 ・・・にしても、サヤ子に気がある奴がサヤ子を褒めるって、なんかムカつく。

  「それは褒め言葉なのか、元々が相当ヒドかったのか・・・」

 とは言いつつも、森田の褒め言葉に明らかに喜んでいるサヤ子。

 「かっわいくないなー。素直に喜べがいいのに」

  「喜ばねぇよ。俺、『相変わらず』なんだろ??」

 なんかイラっとするから、サヤ子と森田の会話にちゃちゃを入れる。

 「俺だって『日本人っぽくなくてワイルド』なんだろ?? 俺、何モンなんだよ??」

 森田と俺の会話にサヤ子がお腹を抱えて笑った。

 サヤ子が楽しそうにしてると、俺も楽しい。