やっぱり、好きだ。






 ―――――金曜日、サヤ子と一緒に森田が予約してくれた店に向かった。

 そこは、ちょっと小洒落たバル。森田、久々に日本に帰ってきたっていうのに、バル。別に好きですけどね、バル。黒ビール飲みたいですしね。

 心の中で色々と森田に突っ込みを入れながら、店員の案内で店の奥に進むと、

  「久しぶり。サヤちゃん、翔太」

 森田は先に来ていて、『ヘイヘイ、カモンカモン』くらいの手招きをされた。

 「久しぶり。森田・・・なんかワイルドになってね??」

 久々に見た森田は、日焼けなんだか日サロなんだか分からないが、ちょっと小麦色になっていて、さっきの手招きの件も合わせて日本人離れしてしまい、かといって何人なんだか分からない風貌になっていた。

  「確かに・・・。なんか、日本人っぽくなくなってるかも」

 サヤ子と意見が合致し、2人で吹き出してしまった。

 一緒に笑えた事が、なんか嬉しい。 出オチさんきゅう、森田。