「ありがとうございます。青山先生に言われると嬉しいです。私、ちゃんと更生出来てるって事ですよね!?」
「そうじゃなくて、初めからサヤ子はストーカーなんかじゃないでしょ」
・・・青山くん、何言ってんだ??
目に滲んでいた嬉し涙が引いていく。
私の事を『ストーカー』だと自分ではっきり言ってたし、迷惑してたじゃないか。それに、聞き間違いもしていない。大好きだった青山くんの声を、聞き間違えるはずがない。だから、あんなにも傷ついたんだ。
「・・・無理してフォローしてくれなくて大丈夫です。青山先生、言ってる事が訳分かんなくなってますよ。なんかすみません。ありがとうございます。私なんかにいつも親切にして下さって」
青山くんは、昔の私の過ちを水に流してくれようとしているのだろうか。無かった事にしてくれるのだろうか。有り難いけど、心苦しい。
「ハイ。ワンペナー。早速謝ったし」
青山くんが、人差し指で『ワン』を表しながら、その指で私の頬を、突いた。
ワンペナって・・・。ジャッジ厳しいな、青山くん。



