やっぱり、好きだ。


 「・・・大学の時、青山先生って何か悪い事しましたっけ?? ・・・私は謝っても許されないような最低な事しましたけど・・・。あ!! そーいえば、千佳ちゃんがいながら、他の女の子とも仲良くしてましたよね!!  千佳ちゃん泣いてたの見た事あったよーな・・・。・・・でも、それは私には関係ないから謝ったりしてないし・・・」

  これを老化と言うのだろう。

 大学時代を思い出せない。脳が硬化してるのか?? 私は何を謝っていたのだろう。

 左右の眉の距離をどんどん狭めながらも思い出すのに必死な私に、

 「千佳とは付き合ってない」

 そう言って青山くんが、私の眉間の皺を両手で伸ばした。

 「・・・あれ!?? でも2人って・・・」

 そういう事に限って覚えているんだ。

 自分で言っていて、どんどん苦しくなって、しまいには目に涙が溜まってきてしまった。

 昔の話で何泣きそうになってるんだ?? しかも彼女でもなかったストーカーのくせに悲しむってどうなのよ。