やっぱり、好きだ。

 
 「まぁ・・・だから、お前らに悪いことしたなーと思ってさぁー。お前らが喜ぶ話でもしようかと思ってさー」

 「え??」

 青山くんの言葉に2人の生徒が身を乗り出した。

 またも意味が分からない私も、ブースの下で地味に身を乗り出す。

 「お前らが今日中に、保健室の噂してる奴全員の口封出来たら、来年お前らを同じクラスにしてやる。出来なかったら、お前らが2度とちちくり合えない様に、保健室でしようとしてた事をお前らの親にチクる」

 青山くんの鬼畜発言。全然2人が喜ぶ話ではない。

 「無理に決まってるだろ!! 誰が言ってるかも分かんねぇし」

 期待していただけに、川田くん、憤慨。そりゃ、そうだよね。

  「そっかー。じゃあ、来年・・・残念だったな。修旅とか、楽しいイベントもバッラバラだな」

 青山くんが意地悪く笑った。

  鬼だ・・・鬼がいる。青鬼だ。って上手い事言ってる場合じゃない。・・・が、今更出て行けない。