やっぱり、好きだ。

 
 「あ、すみません!! 本当にありがとうございました!!」

  一気に緊張が溶けて、うっかり安田と和んでしまった。ガバっと頭を下げると、

 「どういたしまして」

 私の頭を、青山くんがクシャクシャと撫でた。

 ゆっくり 顔を上げると、そこには全く笑っていない青山くんがいた。

  完ッッ全に怒っている・・・。さすがにさっきのは失言だったよね・・・。

 どうしよう。あ!!

  「あの、お昼奢らせて下さい!! あ、でも桜井先生のお弁当ありますよね。 今日の夜とか、予定ありますか?? 良かったら桜井先生も一緒に・・・あ、でも私とゴハンとか嫌かも・・・。あ!! 美味しいレストラン知ってるので、予約しますから2人で行って下さい!!」

  我ながら名案だ。これなら喜んでもらえるはず・・・と思ったのに、

 「そういうの、どうでもいいから。俺、やる事あるから行くわ」

  青山くんは余計機嫌を悪くして、教務室から出て行ってしまった。