やっぱり、好きだ。






 ---------------- 3時間目が始まるチャイムが鳴った。

  今日は体調不良の生徒もけが人もいなかった為、引き出しに常備しているグミをつまみながら、パソコンでネットニュースを見ながら伸び伸びしていると

 「サヤ子センセ、1人??」

 保健室の扉が開き、安田が入って来た。

 「うん。どっか具合悪い?? 授業は??」

 グミ食ってたくせに、サボってるのがバレるのも何となく嫌で、ノートパソコンをそっと畳んだ。

 「4限の英語と3限の世界史の授業入れ替わったから、今の時間は授業ないの。・・・サヤ子センセ、元気かなーと思って」

  安田は、私が落ち込んでいないか心配してくれたらしい。

 「元気だよ。グミ食べてるし。・・・安田、引いたよね。あの話」

 『食べる??』と安田にグミの入った袋を差し出すと、

 「何の話でしょ??」

  安田は笑って知らないフリをしながら『食う食うー』と袋を受け取り、『何味にしよっかなー』とグミを選別した。

 本当に安田は優しいヤツだ。