「青山先生って大学どこですか??」
願い虚しく、青山くんの隣をピッタリマークした朝倉先生が、一番避けたい時代の話をし出した。
「K大」
余計な事は言わず、出身大学だけを答える青山くん。お願いしますお願いします青山くん。いっぱい反省したから、今もちゃんとしているから、どうかこれ以上は言わないで。
太ももの上でぎゅうっと拳を握りしめていると、
「あったまいいー。サヤ子センセはどこだっけ??」
自然の流れで、今度は安田が私の母校を聞く。
どうしようどうしよう。・・・H大と嘘を吐いてしまおうか。H大なら国内交換留学してたから、雰囲気とかなんとなく分かるし。でも、青山くんが私の履歴書を見ていたのなら、桜井先生の目にだって触れていたかもしれない。・・・ここは正直に答えよう。同じ大学だったからって、知り合いである必要はないのだから。



