やっぱり、好きだ。

 

 安田に馬鹿にされながら青山くんのマンションに到着。

 青山くんのお部屋に上がり、買ってきた飲み物を並べている最中にも。安田は私を見る度にさっきの事を思い出しては笑っていた。

 「何?? ここ来るまでにそんなに面白い事があったの??」

  桜井先生が、テーブルにお皿を並べながら、笑い続ける安田に尋ねる。

 「何もないです!!」

  安田に余計な事を話させまいと私が代返。

 「サヤ子センセと俺の秘密ー」

 安田が『ねー』と変に意味深めきながら私に同意を求めてきた。意味深な事など何もないが、みんなに話す程の事でもないので『ねー』と返す。

  「相変わらず仲いいなぁ」

 私たちより早く来ていた朝倉先生が、テーブルの中央に大きな箱を置いた。

 「ケーキ??」

 いい歳をして中身がケーキであろうその箱に飛びつく。さすが、朝倉先生。パーティーの手土産にケーキをチョイスするとは、女子力高し。

  「お口に合うか分かりませんが・・・」

 朝倉先生が、ケーキに喜ぶ私に『そんなに期待しないで下さいよ』と困った様に笑った。と、いうことは・・・。