―----------土曜日。
近所のスーパーで飲み物を買い、安田と一緒に青山くんのマンションへ歩く。
「重・・・」
浮かれた安田が大量にお酒を買った為、重さのあまり二の腕がピクピクした。
少し前まで大学生だった安田は、大学生の家飲みのテンションなのだろう。会計時に『本当にこんなに飲めるの??』と疑ったが、足りないよりは良いだろうと、結局結構な量を買い込んでしまった。
やっぱりもう少し少なくすれば良かったと悔やんでいると
「だから、全部俺が持つって」
後悔を滲み出している私が目に付いたのか、安田が私の手に持たれているビニール袋に手を伸ばした。
「大丈夫。何にも持たないとか心苦しいし」
安田に持たせまいと咄嗟に手をひっこめる。
自分の態度が悪かったせいで、安田に変な気を遣わせてしまった。



