やっぱり、好きだ。

 
 「こんなに玉ねぎあるなら、玉ねぎパーティーしようよ!! サヤ子センセ」

  安田は今日も私に絡みつく。今日もいつも通り可愛い安田。

 「どこで??」

  可愛いけれど、『ここは学校です』と安田を引き剥がす。

 「ウチくる?? 狭いけど」

  私に避けられて、少し悲しそうな表情をする安田も、やっぱり可愛い。もう、これは母性かもしれない。弟にしたいと思っていたけれど、息子でも良いかも。溺愛決定だわ。

 「安田のアパートって外からしか見たことないけど、見るからに狭そうだよな」

  いつも安田と同じバスに乗っている青山くんは、安田のアパートを知っているらしく、私たちの会話に入って来た。

 「サヤ子センセ1人くらい入れますー。社会人1年目なんだから、まだ青山先生が住んでるマンションみたいなとこは借りれないに決まってるでしょうよ」

 安田が青山くんに向かって口を尖らせた。

 「サヤ子先生しか入れねぇじゃん。俺たちは??」

 青山くんが安田の突き出た唇を摘んで捻った。

 「青山先生たちも来るんですか??」

 『痛っいなぁー』と言いながら頬を膨らます安田に、

 「行きますけど??」

 青山くんが何故か意地悪そうな顔をした。

 2人のやりとりを微笑ましく眺めていると、