ハルトさんのカラダを包んでた
アクア系の香りが離れてしまって
"目的は果たした"みたいに
明るく笑う、その長い指には
細い毛糸がスルッと一本…
「 着替える時、急いだ? 」
「 え… あ… えっ?! 」
「 背中から… 何かヒラヒラ
くっつけて歩いてる人がいるなぁ…
と思って見てたら、リカだった
ついでに
クリーニング屋さんのタグもね 」
「 ――… え… ええええっっ?! 」
え…え?!
髪に、キスしてたんじゃないの…?!
…………
「 ――…な… なんだぁ!!アハハハ
で… ですよねー?!
て… うわあ恥ずかしい!!
私ずっと、こんなの付けて歩いて…
―――― !!
だからあの子
あんなにジロジロ見てたの?!
…… もおお!
ハルトさんも
教えてくれればいいのにぃぃ! 」
「 言ってたって …ちゃんと 」
「 …っき 聞こえませんでしたっ! 」


