東京+ラブクラフト









コート

投げてもらった時

なにかを堀に

落としました




真冬だっていうのに
ダラダラ流れて来る汗



出そうとも思っていない変な甲高い声が
ノドを伝って上がって来る


辺りのモノを、ただ闇雲に投げて
ドアの方へと走る





閉めなきゃ…

コイツを外に、出しちゃいけない






ジットリと
汗で湿った手に 思いきりつかまれて





――― なんで、笑ってんのコイツ



奥歯が勝手に、ガチガチ鳴ってる