「 ―― えっ え?…ルウちゃん? 」
一瞬、遠山さんは 困った様な
半笑いに近い感じで、ビミョーなアクション
「 ルウ、 モノレールあるとこ
天空橋までなら、ぜんぶ、道 わかる 」
ルウちゃんは
ナミダをふきながら立ち上がって
まっすぐな、碧い瞳を向け
そこにウソをついてる雰囲気は一切ない
「 ―――…… マジで? 」
「 うん 」
「 遠山さん 」
「 …おっ う、うん 何だよハルト 」
ハルトさんが、口を開いた
「 …バイクを一台、用意して貰えますか
ルウと一緒に 俺も行きます 」
「 ―― わ… 分かった!すぐに用意する
とにかくこっちに! 急いで! 」
ケーキ屋さんも
ハルトさんとルウちゃんも
ユタカさんはミコさんを連れて
歩き出してしまって ―――
私は慌てて
まだ皆が張り付いてる
格子のついた窓のトコに走って行った
「 スイマセン!!
―― コート! 私のコート
取ってもらっていいっスか?! 」


