建物の窓 格子の向こうから 心配そうにこっちを見ている皆と そこからヒョロヒョロやって来る 痩せた体と、スソが薄くなってるコート姿 「 まだ そないに遠くへは行ってへんやろ 」 「 …教授 」 ハルトさんは一度、教授のコトを見てから 地面につっぷして泣いてるルウちゃんを 静かな瞳で ジッと見てた … 最初は "なぜ泣くのかわからない" そんな表情をして まるでそのキモチを 深く、知ろうとするみたいに ―――― 「 …― ルウ 立てよ 」