金のリボンが スルリと解かれて
現れたのは
街のライトに照らされ光る
ガラスで出来た、透明の玉 ―――
その球体の中は ひとつの世界で
モミの木、白い地面、雪ダルマ
暖かそうな灯が燈った家
窓辺のそばには
プレゼントを抱えた、ペンギンの兄弟が
キラキラ舞い散る雪の下で
楽しそうに笑ってる ――――
「 … キレイだねえ!
スノードームだよこれ!! 」
「 スノードーム って いうの? 」
「 うん!
こうやって振るとね? ほら
雪がいっぱい 降って来るんだよ!
―― よかったね! ステキなのもらったね!」
「 おねえさん、こういうの好き? 」
「 ――… えっ う、うん
かっ… カワイイもの
ホントは大好きなんだけど
ガラじゃないって、よく言われるから
私のがはしゃいで、…おかしいよね 」
「 ううん そんなことない
じゃあそれは おねえさんにあげる 」
「 ――――… えっ?!! 」


