ビリヤード場のドアを開け
私は慌てて、銀色の髪を捜す
すると
狭い廊下の突き当たり
ハルトさんは
閉まりかけたエレベーターの扉を
キューで挟んで中に入った
階段
――― 非常階段ないかな
天井を見上げる
あまり明るくない蛍光灯
たどって行くと、緑のランプ
あった!!非常口だ
いくら小さいビルだからって
なきゃ困るよ ―――
物置みたいになってる
廊下の一度奥
鉄の扉があって、ノブをガチャガチャと回した
「 ――― カギかかってる?! 」
… 違う
ノブは回るんだから
ドアの向こうに何かあるんだ
それがジャマして、開かない…
「 消防法違反でいいつけるぞコノォ!!」
私はドレスのスソを持ち上げ
思いきりドアにケリを入れ
結局イライラしながら、エレベーターを待った


